漁港の釣り人

梅雨明け直後の幼い夏。

もぎたての果実のようにまだ瑞々しく、そして甘酸っぱい。


今年もようやく夏が始まった。

空も海もその青さの中にまだ透明さを残している。

成長していない雲は、薄く小さな塊で空に浮かぶ。





梅雨が明けることによって人は夏の到来を知る。

自分はこの魚が本格的に釣れ始めることで夏の接岸を感じる。





ショゴ・・・

カンパチの若魚になる。

成魚は沖合の本流付近を回遊するが、ショゴは漁港へと入り込んでくる。

沖釣りや超遠投のショアジギングでなくとも、陸っぱりのライトタックルでも狙うことができる。


ショゴには、小型のミノーやワーム、メタルジグがマッチしている。

コツは、ルアーを見破られないほどの速さで動かすことだ。

時折イレギュラーなアクションを加えながらもバイトのタイミングを与えてやる。

動体視力に優れているのでスローなリトリーブではまず釣れない。





漁港に迷い込むのは、20センチ前後から大きくてもだいたい30センチ中盤になる。

それでもカンパチの仔だけあって、その引きは強くスピード感もある。

そして食べても旨いと聞く。

今年の夏もショゴの反応が良い。


まだ始まったばかりのクリア・ブルーなシーズン。

今年はスタートが遅かった分、巻きで楽しもうか！